【Tips】フルHD用に合ったスライドサイズ設定

【Tips】フルHD用に合ったスライドサイズ設定

パワーポイントでプレゼンスライドや動画を作成する場合、フルHDサイズのモニター用に制作することが殆どです。フルHDサイズとは、画角16:9、横1920pixel × 縦 1080pixel の解像度を指しますが、 最近のPCや 映像ディスプレイは殆ど、フルHDに対応したモニターです 。
ではその時のパワーポイントのスライドサイズ設定。 何も気にせずフツーに16:9で作ってもOKでしょ?とお思いの方も多いかと思いますが、ホントにそうなの?という話です。

まずはフツーにスライドを用意してみる

まずは、フツーに作ったら、どのサイズのスライドになるのかを検証してみます。
パワーポイントの新規ファイルを作成すると、デフォルトでワイド画面(16:9)のスライドが設定されると思います。ただこれはパワーポイントのバージョンにもよりますので、4:3のスライドが表示される方は、メニュー「デザイン」タブの「ページ設定」で「画面に合わせる(16:9)」を選んで下さい。

とりあえず、フツーにスライドを出してみる。

この時、パワーポイントの デザインタブ、「スライドサイズ」で ページ設定を確認すると、私のノートPCでは、「画面に合わせる(16:9)」のスライドサイズは、幅:25.4cm、高さ:14.29cmになっていました。

画像化してスライドのサイズを確認

では、このパワーポイントは特に何も作らないままで結構ですので、「名前を付けて保存」で別名保存します。この時、「ファイルの種類(T)」でプルダウンから「JPEGファイル交換形式」を選び、画像として保存します。つまり、パワーポイントのスライドを、そのまま画像として書き出してみます。
さて、保存された画像ファイルのプロパティで画像サイズを確認してみると、960ピクセル×540ピクセルとなっています。フルHDサイズは、横1920ピクセル × 縦 1080pピクセルですから、その半分程度の大きさしかありません。

スライドサイズと書き出された画像のサイズを比較すると以下のようになります。

スライドサイズ(cm)書き出しサイズ(pixel)
スライドの横幅25.4cm960pixel
スライドの 高さ14.29cm540pixel

スライドサイズと解像度

なぜこんな風になるのかといえば、パワーポイントは、書き出し解像度が96dpiであることが理由です。ちょっと戻って見ていただくと、先ほどの画像プロパティに、解像度:96dpiってありましたよね。アレです。

センチメートル(cm)が物理的な長さを示す単位であるのに対して、ピクセルとは、デジタル画像の画素数にあたります。そして、解像度(dpi)は、dots per inchの略で、1inch(2.54cm)あたりのドット数(画素数)を意味し、数値が高いほどキレイに描画できます。
cmとpixelという異なる単位に今度はinchが出てきてしまいました。実にややこしいですが、1inch=2.54cmですので、これを鍵に計算してみますと…。

スライド幅(cm)をinch単位に換算
25.4cm(スライド幅:cm)÷2.54(cm→inch換算)=10inch(スライド幅:inch)

解像度:96dpiの時のスライド幅(inch)あたりのデジタル画像幅(pixel)
10inch(スライド幅:inch)×96dpi(解像度)=960pixel(デジタル画像横幅:pixel)

ということで、幅 25.4cmのスライドが、960pixelのデジタル画像として書き出された理由がわかります。

フルHDのスライドサイズを逆算する

従って、これを逆算した以下の公式を使えば、フルHDサイズ(横1920ピクセル × 縦 1080pピクセル)に必要なパワーポイントのスライドサイズを求めることができます。

デジタル画像サイズ(pixel)に必要なスライドサイズ(cm)
デジタル画像サイズ(pixel)÷解像度(dpi)×2.54=スライドサイズ(cm)

これで計算すると、フルHDサイズに必要な パワーポイントの スライドサイズは、以下となります。

スライドサイズ(cm)書き出しサイズ(pixel)
スライドの横幅50.8cm1920pixel
スライドの 高さ28.575cm1080pixel

では、早速検証。
パワーポイントのメニュー「デザイン」タブの「ページ設定」で、「ユーザー設定」を選び、スライドサイズに上記の数値を設定してみます。

そしてまたこれを、先程のように「JPEGファイル交換形式」で画像として別名保存。書き出された画像のプロパティでサイズを確認してみますと。
バッチリ、フルHDサイズになってます。

まとめ

ここまで読んで「面倒な説明せずに最初からスライドサイズ書け!」って方も居られるでしょうが、この公式は単にスライドサイズの設定だけでなく、スライドに貼り込む画像に必要なサイズの計算にも使えます。よく、サイズの足らない画像を無理やり拡大して貼っているパワーポイントを見受けますが、キレイに見せたいなら、必要なサイズでコンテンツを作りましょう。
以上、お疲れ様でした。

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